畑 健二郎
Vol.107 /2006/11/29
【第106話/だから彼女はお姉ちゃん】
土曜日の朝。深夜に打ち合わせをしたにもかかわらず
早朝6時に目が覚めた。
今日はネームをしなくては。
しかし、最近いろいろな事情でちょっと仕事が重なって
結構ハードスケジュール。
日常的に睡眠時間を削っているせいか
眠ろうとしても眠りが浅くなってしまう悪い癖が付いてしまって
いるようだ。
頭の中が白い。
何か面白い話を考えなくてはならないのに
ボーっとして何も考えない僕の脳みそ。
困ったなぁと思いつつふと空を見上げると
そこには雲一つない青空が広がっていた。
爽やかだなぁ……。
そして僕の何も考えない脳が思いつく。
『そうだ、こんな良いお天気の日は
東京臨海新交通臨海線ゆりかもめに乗りに行こう』
『ゆりかもめ』とは新橋と東京臨海副都心を結ぶ鉄道のこと。
分かりやすくいうと夏冬のコミケに行くときスゲー混んでるあの
高架構造の鉄道のことです。
ゆりかもめはその特徴としてコンピュータ制御による無人運転
なので基本的に乗務員さんが乗ってなくて、本来なら運転手さんが
乗っている先頭車両の一番前の座席もお客さんが乗れてしまうの
です。
なのでその先頭車のパノラマウインドーはちょっとした
アトラクション感覚で、線路自体が高架構造という事もあり
視界も高く側窓も大型で明るく開放感があるとても気持ちの良い
車両なのです。
人の少ないときは。
新橋〜豊洲間14.7kmの短い線路ですが、天気の良い日に乗ると
とても気持ちの良くなれる鉄道だと個人的には思っています。
なので天気も良いし気分転換もかねて乗ってきました。
先頭車両のパノラマウインドーの席に陣取って、カメラ片手に
新橋から豊洲まで。
いやー、気分良かったですよ〜。人も全然乗っていなくて。
個人的にはこのビッグサイトやお台場のあるこの東京臨海副都心
という埋立地はなにかこう綺麗だけど物悲しい感じがして結構
好きなのです。
天気のいい日には気分転換にちょうどいい感じ。
ひねくれ者なので人の多いフジテレビとかのある場所よりも
人気のない場所を探してひと休み。
頭上に広がる青い空。
巨大な近代建築と大きい道路と突然開ける原野の数々。
その中に缶コーヒー片手にぽつんと一人。
ああ、いい天気だなぁ……。
癒しのひとときに脳内を過ぎること。
それにしてもバビロンプロジェクトってこんな感じなのかな?
てことはあの辺からバーンとグリフォンが出てきて……。
それでは自分の漫画のことをほとんど考えず家に帰ってから描き
上げた第106話のお話ですが……。
−−−−−−−−−−−ネタバレ−−−−−−−−−−−−−−
サブタイトルは僕のことではないですよ?
本当だチェキ。嘘じゃないチェキ。
久しぶりに自分で自分のつけたサブタイトルに絶句しました。
こんなサブタイトルを付けた事などすっかり忘れて本誌で見て
唖然、呆然……。
こいつ確実に馬鹿です。
そんなサブタイトルについては置いておいて
個人的に今回の話の後編はちょっと気に入っていたりするのです
が、いかがなもんでしょうか?
冒頭に出てくる警察関係の方はおっさんの方が『柏木譲二』
若いお兄さんの方が『乃木坂澄人』といいます。
まぁ、今後警察関係の方が出て来る時に再び出てくることもある
かと思います。
で、内容に関していうと12ページ目のラストのコマのようなコ
ント的な感じのことが僕は好きなので、久々にこういう感じの話
が出来て良かったなぁと思っています。
まぁ、本当は強盗とヒムロとシスターと雪路、そしてハヤテの
ダメ人間全快なダメ心理戦をもっと描きたいところではあったの
ですが、テンポ重視ということで省いてしまいました。
しかし、シスターの銃が小さいなぁ……。
単行本では修正しておきます。
それとタイガ坊ちゃんの髪形が変わっていますが、どうにも前の
髪型だと特徴がない上、西沢・弟とシルエットが似てしまうので
後ろで結んでみました。
結んであげたのはヒムロ。
意外と今回は仲の良い感じが出せた様な気がします。
そして、姉のことで頭がいっぱいになったヒナギクは
全ての事情を察したあと、己の愚行をハヤテに全て見られ
恥ずかしさのあまり、速攻で姉を連れ出し退却。
恐らく家に帰ったあともベットで悶絶していることでしょう。
で、残されたのはハヤテと伝票だけ……。
ヒナギクに電話をするという策を弄したハヤテでしたが、結局、
策士、策に溺れるという結末となりました。
一応屋敷の電話番号ぐらいは覚えていたようです。
みなさんもお金は大事に使いましょうね。
12月半ばに出る単行本の第九巻に使うのがいいんじゃないかな?
いや、良いと思います。
うんうん。良い!……ですよね!
それでは風邪などに気をつけて……。
また来週〜☆