藤田和日郎
Vol.48 /2010/07/14
こんにちは。元気にしてましたか?
暑くなってきたねえ。
風鈴や、せんぷうき、はち巻きに、うちわ、腕の下に原稿を汚さないように紙をしいて、冷えピタをはりながら漫画を描くのがお似合いの季節になりました。
ようやく『月光条例』の季節――夏ですな。
今年は『月光条例』うんとこさがんばるので、夏はあそべないかな。
みんながどんなコトをして遊んだかを聞かせておくれ。それを心のなぐさめにするからさ。
『マギ』の大高先生に絵描いてもらっちゃってたんだね。(まんが家バックステージの大高先生のトコロに)もう大分たっちゃったけどアラディンだ! うれしいや。ありがとうございます。
『はじめてのあく』の藤木先生も、本誌巻末の目次コメントでなんやかんやいじってくれてうれしい。
なんか、横のつながりっていうカンジがいいね。
これからもそういう漫画家同志のつながりを大切にしたいもんですな。(数少ないんですようオレはね)
そういえば、しばらくご無沙汰している間に自分にとってはとても悲しいことがありました。
ロニー・ジェイムズ・ディオというハードロック界のヴォーカリストが亡くなったことです。「レインボー」、「ブラック・サバス」、「ディオ」。どれも高校生の頃から聴いていたんです。
「ブラック・サバス」の『ダイ・ヤング』、『ヘヴン アンド ヘル』、『TVウォー』なんて、『うしおととら』の時、よく仕事場でかけてたなァ。「レインボー」の『キル ザ キング』や『スターゲイザー』なんて、一番始めにロックで触れたファンタジー観かもしれない。『キル ザ キング』は悪虐な王から女王を救おうとする騎士(だと思う。主観!)のクライマックスの歌詞だし、『スターゲイザー』は、魔法使いにだまされて働かされて大きな塔をつくっていたドレイ達の歌。オーケストラも入ってて壮大なかっこいい曲なんだ。
「ディオ」の曲も『レインボー イン ザ ダーク』や『ワイルド ワン』なんか、執筆中よく聴いてたっけ。『ナイト ミュージック』なんて短編集のタイトルに影響うけたよな。『ボーン オン ザ サン』なんて勝手にとらのテーマだなァなんて思ったりして。
ああ、とってもいい声だった。
へヴィメタル界の北島三郎なんて言われて。
赤ずきんちゃんの手のメロイックサインもディオで覚えたし。
ディオ。ありがとう。
つつしんでご冥福を祈ります。
今、『月光条例』では『青い鳥』のチルチルが別のお話に行ったりして、ちょっと複雑になってますが、ちゃんと重大な秘密にたどりつくように描いていきますから、よろしく読んでやって下さいな。
『月光条例』でやりたかったコトがなんなのか、ぜひ読者のみんなには知ってもらいたいんだ。今までのエピソードあってのこのエピソードなのよ。
では、また。
暑いから体調くずしたらダメだぜ。