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寒川一之

Vol.7/2008年7月16日

■■■■■■■■■〜吉村憲文レポート〜■■■■■■■■■
ご無沙汰しています。吉村です。

この6月はサッカー界にとっては非常に重要な試合が行われた1か月でした。日本代表のW杯3次予選が行われ、僕も何試合か実際に取材に行ってきましたが、岡田監督率いる日本代表は、グループ1位で最終予選に駒を進めることができました。

「チームのコンセプトをみんなが理解し、それが実行できるようになってきた」

とチームを引っ張る存在である、中村俊輔選手(セルティック)や中澤祐二選手(横浜F・マリノス)たちも話していました。岡田監督のやろうとするサッカーが徐々に浸透してきたということなのでしょうか。でも本当の戦いはこれから。最終予選は今年9月から来年6月まで10か月にわたって行われます。

さてもうひとつの大きな大会といえば、ヨーロッパ選手権・ユーロ2008でした。スイスとオーストリアで共同開催された大会でしたが、サッカーのレベルも大会の雰囲気もW杯と同じ、いやそれ以上だったかもしれません。残念ながら日本代表取材を優先した関係で、現地には行けませんでしたが、その素晴らしさはテレビからでもヒシヒシと伝わってきました。W杯に関しては既に何度も取材経験がありますが、「今度は絶対ユーロも!」って思ったくらいです。

特にこのユーロで印象的だったのはすべての試合で非常にレベルが高かったことです。優勝したスペインのパスサッカー、ロシアやオランダの組織的なスタイル。世界のサッカーはどんどん進化しているって思いましたね。そして試合が終わるまで何が起きるか分からないというドラマがいくつもありました。特にトルコの試合は劇的な試合の連続で、本当に心揺さぶられました。クラシックの名曲になぞらえ、まさに『トルコ行進曲』と呼べるほど。

おそろしくレベルが高く、そしてエンターテインメントとしておもしろかったユーロ2008。大会が終わって何人かの専門家と話をしましたが、「もし日本がユーロの予選に参加しても、それを突破することすら難しい。本大会で勝つのは至難の業(しなんのわざ)」という意見で一致しました。それほど世界のレベルは高いのです。

ただ同時に思ったのは、こうした世界の舞台でプレーすることは一握りの天才だけに許されることではないということです。欧州や南米で活躍する多くの選手は、友達とのストリートサッカーや街のクラブチームを原点に、世界のトップを目指しています。これは日本の子供たちとさして変わりありません。確かにそこからスカウトを受け、ダイヤの原石が磨かれるのは充実した下部組織を誇るFCバルセロナ、レアル・マドリード、ACミラン、マンチェスター・ユナイテッド、あるいは南米のクラブなのかもしれません。しかしどこにどんなスーパースターの卵が産み落とされたかは、神様にしか分からないのです。それがアジアの東端の日本でないという理由はありません。

先ほどユーロの素晴らしさを書きましたが、私たちはアジア人であり、残念ながら参加資格はありません。つまり世界と戦うチャンスはW杯しかないのです。だからこそ、この日本で努力をして、W杯で私たちのサッカーが光り輝いて欲しいと思うのです。だって「日本にもスゴイ選手が出てきたぞ! 日本のチームプレーもファンタスティックだ!」って、世界の人々を驚かせたいじゃないですか。

世界のサッカーはどんどん進化しています。日本はさらにそのスピードを上回る成長をしなければ、元々あった大きな差を埋めていくことは難しいでしょう。そしてその差を埋めて行けるのは君たち日本の少年なのです。だから最後にエールを送らせてください。

ヨーロッパになんて負けるな!

南米にだって勝つぞ!

日本の少年たちよ、世界で光り輝け!

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