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まんが家バックステージ

サンデー作家陣

満田拓也

Vol.10/2010年7月7日

1994年33号から始まってちょうど16年間、全78巻(予定)で、
ついに『MAJOR』が大団円を迎えました。
この作品と同い年の読者の方もたくさんいらっしゃるでしょう。
いやあほんとに長い道程でした。
しんどい時もありましたが、皆さんに支えられ大きな破たんもなく
無事最終回まで描き切ることができて、とりあえずほっとしています。
(え、何、あそこやあそこが破たんしかけてた? ブブゼラでよく聞こえません)
やはりサンデーコミックス最長不倒記録の更新は、
偉大なコナン先輩にお任せするのが賢明でしょう(笑)

思い返せば、意外かもしれませんがこの作品は、連載第一回目の
読者人気アンケートが、なんと20何位というスタートでした。
前作『健太やります』でそこそこ評価は頂いたとはいえ、漫画家として
勝負の2作目だったので、その結果に当初は目の前が真っ暗になり、
こりゃダメジャーなどと悲観したことを今もよく覚えています。
当時のサンデーは強力な人気作も多く、「うふふふ、しょうもない
ダジャレを言ってても仕方ない、もうアンケートは気にしないで
描きたいことを丁寧に描いて行くしかないじゃないか、俺がんば!」
と割り切り、アンケ結果だけですぐ切らない編集部の生温かい…
いえ、作品と作家を育てるというサンデー伝統の素晴らしい方針にも救われ、
しばらくは我慢の展開が続きました。

そのおかげで吾郎が思春期を迎えるころから少しづつ人気も上がっていき、
当初から最も描きたかった高校編あたりで、自分の手ごたえとともに
この作品のピークを迎えることとなり、あと数年で終わりかなと
最終回のイメージを持ち始めてた頃に、NHKさんの方からアニメ化したいという、
僕としては驚きの話が舞い込んできました。

今だから言えますが、当時それは喜びというより、
すでに40巻くらい出ててメディア展開には遅いでしょという感覚と、
今時野球アニメなんて成功しないよという思い込みと、
教育的指導の多い吾郎を教育テレビで動かすとなると、
キャラや展開を改変されるんではないかという不安、
裏の国民的ロボアニメの存在や自虐的感覚等々(笑)で、
正直いまさら勘弁してほしいという気持ちでした。

しかしふたを開けて見るとうれしい誤算となりました。
原作にほぼ忠実に、いえ、それ以上の監督スタッフの皆さんの演出作画アフレコのおかげで、アニメならではの活き活きとした新たな命が吹き込まれ、ついに劇場版や6期まで作っていただき、タイトル通りメジャーで幸せな作品になりました。
特に、かつてはあまりアンケが振るわず我慢の時期だった幼少編リトル編が、
家族世帯、お子さん方に受け入れてもらえたのは、漫画家としても
目からうろこというか、あの時地味でも真面目にやっててよかったな、
ぐれて自暴自棄にならずによかったな、
逃げて雑誌に穴開けなくてよかったな、などとしみじみ思いました。

そんなこんなで吾郎のドラマもついに幕を閉じることとなりましたが、
私は漫画家としてはまだまだお話的にも絵的にも締切的にも未熟者です。
なんせまだほんの連載2本目が終わっただけですから、
リセットして気分は新人と同じです(笑)
野手に転向した吾郎のように歳に関係なく、
体力が続く限りは成長していければと思っています。
「あれ? なんかこのまま吾郎ジュニアで『メジャー2』とかできなくもないんじゃね?」 などとつぶやく、超ディフェンシブな自分が部屋の隅にいたのでとりあえず殴っておきました。
許されるならまたサンデー誌上でみなさんにちゃんと新作でお目にかかれれば幸いです。

最後に、この作品の制作に関わり不肖な漫画家を支えてくれた
アシスタントのみなさん、締め切りで毎週迷惑をかけた歴代担当さん、
編集部および関係者のみなさんに、この場を借りて厚く御礼を申し上げます。

そしてサンデー本誌で目を通してくれてた皆さん、
コミックスまで買ってくれた皆さん、
熱心にファンレター、メールを送ってくれた皆さん、
本当に長い間『MAJOR』を応援、お付き合いいただきありがとうございました。

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