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まんが家バックステージ

サンデー作家陣

松江名 俊

Vol.6/2004年4月28日

毎年、決して田舎とはいえない我が家の、
ネズミの額ほどの庭では
山菜の王様と言われる“タラの芽が”
無節操に収穫されてる^^;;
父が植え、年々その勢力を伸ばしている一風変わった植物だ。

タラの木というのは、非常に生命力が強く、
ひとたび植えればもう大変^^;
次々と“地下茎”と呼ばれる根のようなものを伝って
種などおかまいなしに増えていく!

しかもこいつらは実に利口な植物で、芽の部分をもがれれば
よりいっそうトゲの鎧に身を包み己を守ろうとする!!
もげばもぐほどトゲが増えていくのです。
山で遭難した時、トゲの発達したこの植物を見かけたら
近くに民家があると言われるくらいである。
例えるなら、鬼の金棒のような状態になっていくのだ!
つまずいて思わず掴もうものなら大怪我間違いなしである。
その凶器のような2メートルを超す植物が、
狭い庭の狭い通路にびっしり………危険である(笑)

しかしさすがは山菜の王様、テンプラにすると、それはもう
スナッキーでジューシー!! 
口の中に生命力の塊を振り込んだような
得も言われぬ味わい………
“熊はタラの芽を血みどろになりながらも食べる”と
言われるほどで、スーパーなどで扱っている、
水耕栽培ものと違い、土で育ったものは貴重で、
切ってしまうのはもったいない。

だが事件は起こった。
野放しにされ年々収穫量を増やしていた奴は、
壁の下を地下茎で越えついに新たな地へ進出……
そう“隣のお宅の庭”である!!

私:「まずいよ父さん・・・」
父:「ばかやろう、山菜の王様だぞ!」
私:「………意味がわからん」

ある日、屋根の修理などしていると、隣の奥さんと遭遇^^;

隣の奥さん:「タラの芽、毎年楽しみにしてますよ」
父:「ほらみろ」
私:『うそー!』
隣の奥さん:「山菜の王様ですものね、ほほほ」
私:「て、テンプラが一番おいしいですよ!」(^_^;

しかしその奥さんに、この植物の驚異的な繁殖力については、
ついに言い出せなかった私であった。

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