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まんが家バックステージ

サンデー作家陣

久米田康治

Vol.19/2002年5月8日

 座りっぱなしの仕事なので、運動しなくてはとの強迫観念にかられますが、運動をしたらしたで苦しくなり、心臓が止まるんではないかという強迫観念にかられ… 心臓が止まるなら止まるで、心臓が止まる前に恥ずかしいものを処分しなくてはという強迫観念にかられ… 恥ずかしいものを処分したらしたで、それを捨てるところをマンションの住民に見られるんじゃないかという強迫観念にかられ… 会う人会う人が怖くてたまりません。

 遠くのほうでクラクションの音がしても、何か自分が邪魔になっているような気がしてなりません。だから、車に乗りたくありません。かといってタクシーに乗るのかというと、長距離乗ってあげないと悪いから遠くに行ってあげなきゃという強迫観念にかられ… タクシー乗ったら乗ったで、乗ってるところを知り合いに見られ、いいご身分ですな、なに偉そうに、と思われる強迫観念にかられるのでタクシーには乗りません。電車に乗るにしても、切符を自動改札に入れる度に通せんぼされるのではという強迫観念にかられ、いざという時に身の潔白を一刻も早く晴らせるように駅員に最も近い改札を通るようにしています。通せんぼされたまま他の乗客に白い目で見られる時間が長いと、小心者のボクは死んでしまいます。これは生きるための知恵なのです。万引き防止システムのある店にも極力行かないようにしています。万が一通る時は一刻も早く潔白を証明できるように、カバンを持たずに買い物をするようにしています。もし万が一ブザーが鳴って他のお客に白い目で見られる時間が長いと、小心者のボクは死んでしまいます。これは生きるための知恵なのです。

 ただ、こんなボクですが、締め切りに関しては強迫観念がありません。なぜだろう?

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