 |

浜中明
Vol.3/2006年3月15日

 |
 |
 |
『ハルノクニ』は「衝撃の反骨レボリューション」というアオリ文句が使われている。
こうゆう文言は編集さんがつけるのだが、私はこの中の「反骨」という単語がいたく気に入ってしまった。
「反骨」なんて最近あまり聞かなくなった単語だ。きっと世の中便利で自由になったからだろう。それはそれで良いことだと思うが、だからといって牙を抜かれてはいけないと思う。やはり譲れないモノの為に戦う気骨は残すべきなのだ。
そう考えた私は反骨原作者を目指すことに決めた。
肥えた豚になるくらいなら、痩せた狼でありたい。ボーイズ・ビー・シド・ヴィシャスなのである。まあボーイっていうかミドルに近い歳だけどね。
と、そんなことを考えながら町を歩いていたら、とてつもない反骨精神を持った店を見つけた。
その店の名は『ブティック原宿』。大胆なネーミングである。
たとえ原宿の真ん中でもこんなストレートな名前の店を出すのは勇気がいるのに、なんとこの町は原宿ではない、というか東京ですらないのだ。
しかし、それでも、このブティックは臆することなく原宿を名乗っている。
しかも看板には「原宿のファッションを創る店」という挑発的なキャッチコピー!
「原宿ってのは渋谷区神宮前じゃねえ、俺のいる場所が原宿だ! いや、俺こそが原宿そのものだ!」というオーナーの気概が伝わってくる。
これを反骨といわずしてなんといおうか? 感動で涙を禁じ得ない。
私は反骨精神のなんたるかを学んだ思いである。
こうして気分が高揚してきた私は早速行動に移すのだった。造反有理、反骨の行動開始である。
まずは、嫁にセクハラしてみた。夫婦の力関係を逆転する、まさに反骨のセクハラ。
―――殴られた、謝った。
うーむ、いきなりあまりに強大な敵を選びすぎたようである。
と、いうわけで、ターゲットを変更。子供に説教だ。父の威厳を見せつける、まさに反骨の説教。
―――泣かれた、謝った。おまけにチョコレートを買わされた。
むむむ、いかん、いかんぞ。謝ってばかりだ。こんなことでは反骨原作者にはほど遠い。
せっぱ詰まった私は、ラーメン屋に飛び込み「反骨ラーメン下さい」といってみた。
―――出てきたのは、とんこつラーメンだった。
どうやら、反骨原作者への道は険しいようだ。
でも、まあ、ラーメンが美味しかったからいいや。さて原稿にとりかかろう。 |
|


(C) Shogakukan All rights reserved. |
|

|