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まんが家バックステージ

サンデー作家陣

藤田和日郎

Vol.58/2014年4月16日

こんにちは。

ふう。
おかげさまで、ようやく『月光条例』に幕を引くことができました。

今まで応援してくださって本当にありがとうございました。

この漫画の世界では、始める連載作品は多くてもそれを最後まで(あるいはサクシャが考えていたように)完結させることがなかなか難しいものなのですよ。
それはサクシャの精神的スタミナもあろうし、読者の支持的なものもありますね。
編集部の考えもあるでしょう。

ですが、『月光条例』は正真正銘、最後の最後まで全て自分の思う通りに描かせていただきました。
担当編集者の面々は、皆 コミュニケーションのできる、話をよく聞いてくれる人たちでしたので、自分との話し合いに誠意をもって臨んでくれて、全て納得の上『月光条例』を進めることができました。

本当に良かったです。
編集者諸氏をはじめとして少年サンデー編集部にも伏してお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

途中、物語の核になる『泣いた赤鬼』を使えなくなった、というハプニングはありましたが、そのおかげで、思い入れが深すぎてこの漫画には登場させられないだろうなと思っていた『マッチ売りの少女』や『キジも鳴かずば』をしっかりと描けたのですから、かえってありがたかったな、と思えます。

漫画の連載をやっていると強く思えてくることは、本当に不安定な一本のロープの綱渡りをやっているのだな、ということです。
アイディアが出るかどうか、体調(特に利き腕ね)、描く時の精神状態、アシスタント達との人間関係、担当編集者とのコミュニケーション、編集部との関係。
そのどれかが崩れたら、連載はすぐにバランスを取れなくなってロープから落っこちてしまうのです。

経験の多少がそれに関わってくることもありましょうが、おおむね漫画家はそんな中で連載を進めているのだと思います。

そういう世界で、思ったとおりのエンディングを迎えられた自分はとても幸運な漫画家だと思います。
幸せを噛み締めなければなりませんね。



さ、カタイハナシをしてしまいました!

後はおれのやらなきゃいけないコトをやらなきゃいけないんです!

それはね、皆さん読み手の感想を聞く、というコトですよ。
描き手の世界がどうであろうと、そいつは『月光条例』となーーーんもカンケーのないことですからね!

どうでしたか?
面白かったですか?
どこが面白かったですか?
あなたは誰を好いてくれましたか?

面白くなかったですか?
どこが気に入りませんでしたか?
それは何でだと思いますか?
どういう風だったら良かったでしょう?

こいつを皆さんから受けるのが一番うれしい、そしてキツイ。
でも、描き手としては 次につながる重大なコトなのでした。

もしもよろしければ教えてやってくださいね。
街中で会ってじきじきにお話しできれば、最高なんですけれどね。

現在、『月光条例』最終29巻の直しをしている真っ最中です。
ストーリーそのものは変えたりはしませんが、より伝わりやすくしようとしているんですよ。
それに、思いついちゃったコトもあるので、是非描きたくなっちゃってね。

もしよろしかったら、そちらでまたお会いしましょうね。

では、改めて。

今まで『月光条例』を読んでいただきまして、ありがとうございました。
この漫画家バックステージの自分にメッセージをいただいた方にも大変エネルギーをいただきました。ありがとうございます。

また、いつの日か少年サンデーでお会いいたしましょう。


藤田和日郎

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