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まんが家バックステージ

サンデー作家陣

藤田和日郎

Vol.51/2011年3月17日

三月十一日金曜日、先週に大変な大地震が東北地方を襲いました。
被害は想像をはるかに超え。今も救助を待つ人達が多勢います。
加えて、原子力発電所の事故の不安は、被災しなかった方がたにも大きな影響を与えています。

でもね。
それら、圧倒的な不幸に立ち向かっている人達がいる。
耐えている人達がいる。
その人達にだって家族がいて、人生の心配事だってあるのだろうに。
だから、僕達もおたついてはいられない。

これを読んでる人の中には、怖くていても立ってもいられない人がいるのじゃないかと思います。
それはもう、僕もおんなじ。
ソワソワがたがた。

しかし、息を思い切り吸い込んで。
そして、両のこぶしをギュッて握ってみて。
それはあるものを握り込む方法。
「勇気」

被災しなかったただ幸運だった僕達ができることは、落ち着くこと。
落ち着いて冷静に、自分達が何をするべきか考えるの。
あわてるんじゃないよ。
めそめそもダメ。

隣のヒトに話しかけるのがいいんじゃないかな。
こわいねえ。でもいいよ。
お店のヒトに、忙しいですかあ。でもいい。
みんな怖いんだから。

やさしい気持ちを保ち続けられるかが、被災しなかった僕達のバトルだと知ろうね。


ささくれ立った心や、めそめそしたヤツの伸ばした手を、助けてほしい人は安心してつかめないでしょ?

真っ直ぐ立とうぜ。

僕達漫画家は、漫画を描くのが仕事。
高橋留美子先生は、落ち着いて「粛々と、描くしかないっすよねー。」ってアシスタントの方たちと今も、「りんね」を描いているよ。
僕も描いてる。
いつか、大変な地の、誰か1人でも、ほんの数秒でも、和ませられることを信じて。

地に足がなかなかつかないダメな自分を叱りつけて。
漫画の出番を待っているんだ。

必ず、あるんだ。


だから、少年サンデー読者の皆さん。
自分のココロを大切にして。あまり、かなしいニュースに流されないで。
つきあって、自分の優しさも、封印してしまわないでね。

サンデーは毎週でるよ。

おもしろ漫画がいっぱい載ってるぜ。



藤田和日郎

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