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藤田和日郎

Vol.15 /2003/07/09

 ごぶさた! 梅雨ですなー。ムシムシ。
 皆さんはお元気でしょうか? 私はあいも変わらず、小さな紙にまんがを描く毎日でございます。
 6月22日のワールドホビーフェアのサイン会に、足をお運びいただいた皆さま、どうもありがとうございました。
 いや、サイン会、やらせてもらったですよ。
 10時からのサイン会に、整理券を9時から配ったところ、3分でなくなったとかで、ありがたいことでした(並んだのにしめ切られてしまった人、本当にすみませんでした)。
 100人。ちょっと時間かかっちゃって、午前と午後で3時間半。トシかね。過去やってきたサイン会では、もう少し早くできたハズなんだけどなァ。ああ、あれだ。心から笑ってるナルミ…とか、ナルミの前でだけ見せるしろがねの表情…とか、注文があったからだ。しかも関守(せきもり) 日輪(ひのわ)…(知ってます? 僕の前の作品の脇の登場人物よ)。あれは忘れててヒドかった。しろがねと似ているしね。日輪を描いたヒト、申し訳ない。
 サイン会で、帰ってきていつも精神的にダメージを食らうのは、描いたサインに出来の悪いのがあったような気がして、へこむコト。
 その時の会話も、克明に思い出します。
 せっかく来てくれたのに、並んで待っててくれたのに…
 その後、帰って来て即ペン入れを始めたのですが、そういう思いや、疲れで、平馬や百合が上手く描けない。こういうのは毎度あるコトだし、よろしくないんですが、仕方ないもんは仕方なし。それくらい、サイン会は気合いと気力を要するんですな。僕には。
 気を取り直すために、前日サイン会をやった安西信行に電話をかけたら、ぬるま湯につかって体力の回復をはかる半身浴中。
 「なかなか つかれますよね〜」
 「そ〜だよなァ へろへろだもんね」
 安西信行も、がんばったんだろうなァ。
 ファンの方と出会えるサイン会では、精神的なエネルギーは、もりもりいただけて最高なんですが、物理的な体力は減るわけですよ。それが、普段、机に座りっぱなしのまんが家には、情けないコトにキツくなっちゃうんでしょうかね。
 ともあれ、手紙も、笹かまぼこも、お茶も全部楽しませていただきました。
 来て下さった皆さま、お疲れさまでした。
 ありがとう、またいつかお会いしましょう。
 でも、サイン会をやって今回特に嬉しかったのは、勝を描いてとの注文が多かったこと。
 自分は勝を主役として描こう描こうとして来たんですもん。これは嬉しいことです。
 もっと頑張るので、皆さん色々御意見は、あるかと思いますが、ヤツにつきあってやって下さいね。
 『からくりサーカス』、本誌の方は、黒賀村での勝の生活編が始まってます。前々からやりたくてやりたくてしょうがなかったストーリーです。だいたい今まで勝には華がなかった。物語の進行上しかたないとしても、やはり、女性陣は必要ですとも。さあ、今まで読んでいなかった方も、ここからはいつ読んでも楽しい『からくりサーカス』。読んでくださいよ〜。
 ……というイキ込みでやっております。
 さて、では、これから暑くなります。皆さん、お体に気をつけて。では、また。
 安西は、疲れたら半身浴がいいって言ってましたよ。僕もやろうっと。井上和郎や雷句 誠にもすすめようかな。