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まんが家バックステージ

サンデー作家陣

藤田和日郎

Vol.14/2003年4月2日

 こんにちは! ご無沙汰です。
 みんな、お元気ですかね?
 自分は、ようやく長かった「サーカス編」描き終わりましたぜ。いやいや、過去の回想にこれほどかかっちまうとはなァ… 主人公が出てこないストーリーまんがに、根気よくつきあってくださった読者のみなさんには、本当に頭が下がっちまいますです。
 これより、いよいよ「からくりサーカス編」をやります。現在進行形まんがです。
 ちゃんとエンターテインメントしますぞ。
 ちゃんと主人公たちも活躍しますんでね、今まで読まなくなっちゃったヒトも、ちらっと目を通してみて欲しいな。
 さて、サンデーの目次の、質問のコーナーで「泣けちゃう とっときの映画は何ですか?」という質問があったんだけど、いいスなァ!こういう質問。答えたくなるもんなァ。
 僕が答えたのは、『ガタカ』と『ヒーロー〜靴をなくした天使』。
 『ガタカ』は、階級世界で、遺伝子操作を受けていない低い身分の者は、宇宙に行けないという未来。
 そこで、宇宙に行くために、高い階級の男と身分を入れかわった男の物語。自分は観ていて胸をぎゅってわしづかみにされたよ。主人公(イーサン・ホークがやっている)が、もう必死なのよ。宇宙に行きたくて、でも自分は、最初から差別されて行かせてもらえない。その悲しさ、悔しさ、そして、それを越える努力が、画面の絵から、ものすごく伝わって来てね。身分の高い男(ジュード・ロウ……スゲーハンサム!)もいいんだよ。半身が不自由な、遺伝子にめぐまれた男。
 泣いちゃう映画と聞かれているんだけど、悲しい映画を自分は思いつかなかった。これは、勝利の映画だと思う。でも僕は、男泣きだったんだよなァ。もし観た人がいたら、感想聞かせてねー。
 『ヒーロー〜』は、ダスティン・ホフマン、アンディ・ガルシア、ジーナ・デイビスが出ている、ヒューマン・コメディーとでもいうんだろうか?
 自分の銭もうけばっかり考えている、ダメな父親が、雨の日に、ジャンボジェット機の不時着事故に、遭遇する。ぶつくさ文句を言いながらも、しぶしぶ乗客を助けた彼は、大事なクツを片方なくしちゃうんですな。家に帰った彼は、自分の昔やった犯罪で捕まって刑務所に。でも、TVを観て驚く。事故を救ったヒーローが、事故の帰り道で、のこった片方のクツをあげたホームレスになっていたから!
 刑務所から出た彼は、今やヒーローとして大人気のホームレスに、文句を言いに行くが… という話。「勇気って何さ?」「英雄なんて偽善的だ、やめてくれ」などと考えがちな、根性のひねまがった僕のような人に最適だよ。少なくとも僕は、胸に来た。人は生きてゆく、暗いコトも、ズルイコトもひきずりながら。だけど、そればっかりじゃないだろ。
 この映画は、無理やりにじゃなく。そのテーマに、観ている人を連れてってくれる。
 最後のシーン。僕はニヤニヤしてたけど、泣いてた。そんな映画。観た人がいたら、感想聞かせてちょうだいね。
 いいなァ。この2本の映画。
 見た後、こんな気持ちになるようなまんがを描きてえなァ。
 他にも泣ける映画は、たくさんあるんだけど、みんなが感動した映画も教えてね。
 勉強しなくっちゃ!
 では、またね。元気でね。

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