月光条例
サンデーCM劇場 名作ミュージアム

藤田和日郎
Vol.28/2008年4月23日

 こんにちは。
 内容が内容だけに、ものスゴく気になっていた ディズニー映画「魔法にかけられて」をアシスタント全員とで観てきました。
 楽しめましたね。
 現代におとぎばなしのキャラクターが来るというギャップを、アニメ→実写で表現していて、これは『月光条例』じゃできないコト。
 映画の方は、お姫さまと現実の世界に生きている男性とのラブロマンスにスポットが当たるつくりになっていたけど、これでクライマックスのドラゴンとの闘いがメインの話だと、若干、自分のやりたいコトと近くなってくるかもしれません。でも言いやしませんが、この映画がバトルには重きを置いていないのは、その戦いの決着を見りゃ一目でわかりますのでホッとしたというのが本音です。自分は戦いの勝敗にすごくキョーミがあるのです。
 さあ、次は、やはり気になっている「おとぎばなしをベースにした」系の映画のもう1本、「リトルレッド〜レシピ泥棒は誰だ!?」を観ます。赤ずきんちゃんのストーリーは『月光条例』でもやりますんでね。気になるんですわ。

 あと質問がいくつかあった。
 「どうすれば自分の気持ちを絵にのせることができるでしょうか?」
 ですが、むずかしいコトを聞きはりますな。
 ええ、自分も日々工夫なのですが、線をためしに整形してみてはいかがでしょう。
 絵の主線は一本で決めなくてもいいはず。
 太くしたいところ、細いところをメリハリつけて、感情をこめて線を気に入るようにつくってみたらどうでしょう。
 哀しいシーンの絵の線は、細くふるえるように、怒りのシーンは、何度も怒りを重ねたようにぶっとくしてみると、線を気持ちでコントロールできるという、何か自信ができてきて、いい気持ちですよ。でもね、何といっても大事なのは、描く人の心持ちだけどもね。
 今、このキャラクターが感じてる心を伝えたい。読者のみんなに、キャラクターと一緒に面白い物語の中に入ってもらいたい、がないといけないんだけどね。
 「クォリティーが」、とか「処理が、」とか聞き慣れないコトバで自分の漫画を語りたくなったら注意。みんなが面白いと思ってくれるかな?が一番大切な、プロへの扉をひらくカギだと思ってます。
 では、またね。漫画の描き方の質問とか、なるたけ一生懸命答えようと思いますね。
 感想を書いてくださる方。もんのすごくうれしいです。
  どうもありがとうございます。
  また、お会いしましょ――。


藤田和日郎(ふじたかずひろ)
5月24日生まれ。北海道出身。血液型A型。
1988年、第22回新人コミック大賞入賞を経て、1989年、第2回少年サンデーコミックグランプリにて、『うしおととら』で入賞し、連載開始。1991年、『うしおととら』で、第37回小学館漫画賞・少年部門を受賞。代表作『からくりサーカス』。2008年17号より『月光条例』を連載!!!


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