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あだち充

Vol.29 /2008/01/30

〜あだち番の独り言〜 第21回

読者の皆さん、こんにちは。
突然ですが、皆さんは
小説版『タッチ〜もうひとつのラストシーン〜』
という作品をご存じでしょうか?
2005年に発売された
あの『タッチ』の小説版です。
読まれた方もいらっしゃるとは思いますが、
これがまたなかなか静かな
感動作なのです。

主人公は、達也でも和也でも南でもなく、

松平孝太郎です!

びっくりですよね。
物語は、達也たちの明青学園の甲子園優勝から20年後―――
弱小高校の野球部監督になっている松平孝太郎が
双子の新入部員と出会うところから始まります。
そして、あの名作『タッチ』の名シーンが
忠実に再現されていきます。
和也の死の衝撃。達也との対立。そして、邂逅。
その様々なシーンを孝太郎の視点で観るとどう解釈され、
どんなドラマになっていくのかが
丁寧に、静かに描かれていきます。
あまり詳しくは紹介しませんが、
必見の名シーンは孝太郎と原田のエピソード!
泣けます。
『タッチ』はすでに多くのあだちファンの
聖域とも言うべき作品になっており、
その映像化や小説化は困難を極めます。
おそらく原作漫画以外で『タッチ』ファン全員を
100%満足させるのは不可能と言っていいと思います。
そんな中、この小説は
なかなか「あだちマニア」をうならせてくれる
出来になっていると思います。
少なくとも、僕はうなってしまいました。
なので、まだ読んだことのない方は是非どうぞ。

ちなみに、なんで突然こんな話をしたかと言うと、
年末年始に自分の部屋の本棚の
「あだちワールド」コーナーを物色していたら、
久々にこの小説に気づいて、
ついついそのまま読みふけってしまい、
ちょっと爽やかな青春気分にひたってしまい、
それを読者の皆さんにも伝えなきゃ!と思ったことを、
今さっき思い出したからでした。

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